こんな人そんな人、こんな人

今の私は可もなく不可もなく、平穏な日々を送っている。
ともだちは相変わらず少ないし、連絡ほぼ取ってないし
好きな人はいるけど、別に彼との距離が縮むでもないし
最近は「○○に行こうよ！」とか誘うこともしていない。

前記事を作り始めたときに
本当はこの片恋の今の話をしようかと、
基い、自分の閉じた心のガス抜きをしようかと、
そんなふうに思っていたんだけど。

女の子は、ともだちと長電話して
そういうグチというかストレスを発散したりするでしょ。
でも私はそもそも電話が大嫌いだし
長電話を気安くかけられるようなともだちがいないんだ。
特に、いわゆる恋愛相談をできるような女の子のともだちはいない。

私の話を聞いてくれて、アドバイスしてくれるのは
今、全て男の子のともだち。
でも全員既婚だから、夜に長電話とかできっこない。

これが自分の歩いてきた人生だから仕方ないし
それを特に悔やんだりすることはないけれど
私には、本当の意味での気の置けないともだちがいない。
だからひとりで過ごす時間がとても長いし、
でも別にそれが嫌でしょうがないってわけでもない。

「人嫌いなんだ」って言われたことがあるけど
それは違う。
人は好きだけど、全部開いて関われる人は少ない。
そういう話。
傷つくのが嫌なのかも。ガラスみたいな、ね。

∞

私の好きな人は、とってもカワイイ人。
背は高い方で、太ってもいないし痩せすぎでもない。
とてもバランスの取れた体型の持ち主。
ちょっと顔がコワイ？けど、でもカワイイ。
そして、悶絶するほどカッコイイ。

彼自身は否定しているけど、彼は実にモテる。
彼のことカッコイイって言うのはたぶん私だけじゃないけど
カワイイって言う人は少数派なんじゃないかなぁ。

さらに、彼はとても優しい。
これは推測でしかないんだけど
彼は過去の恋愛ですごく傷ついたことがあるんじゃないかって思う。
彼のは、傷の痛みを知っている人ならではの優しさな気がするから。
どんな場面でも、彼は私が傷つかないようにと
一生懸命言葉を選んでくれる。
彼と話していると、そう思う。
少しだけ、欧米系のレディファースト的なニュアンスも感じる優しさ。

「私の何がダメなの？」って彼に訊いたことがある。
彼の回答は、「何もダメじゃないよ」って。
優しいんだね。
でも、特記できる“ダメポイント”がないってことは
結果として全体的にダメってことなんだろうなぁって思う。
「ここがダメ」って突き抜けたものはないけど
それでも「ダメ」ってことは
きっとダメなんだよ、全部がね。
彼はありえないくらい優しい。
こんな私のことさえも、傷つけないようにと気遣ってくれる。

彼は、自分にとって必要のないことは、あっという間に忘れてしまう。
でもときどき「どうしてそんなことを？」ってな会話内容を
しっかり覚えていることもあって、おもしろい。
昔ならきっと私との会話なんて１００％忘れちゃったんだろうけど
今は、２０％くらいは覚えてくれてるみたい。
２０％くらい、私は彼の近くに寄れたのかも？いや、わかんない。

彼は、ときどき耳が遠くなる。
話していても「えっ！？」って聞き返されたりすることがある。
そして、理解できるまで何度でも聞き返してくれる。
２回くらいであきらめてしまう私とは違う。
私のくだらない話を、一生懸命聞いてくれる。
例えば、もはや自分の記憶に引っかかってない内容だったとしたら
思い出すまで私に聞き返してくる。
すぐにあきらめてしまう私とは違う。
私の、どーでもいいくだらない話を、一生懸命聞いてくれる。

根が真面目なんだと思う。
表現型がどうであれ、根はかなり真面目なんだと思う。
適当にごまかすとか、嘘をつくとかできない人。
すごくオトナ。そして、ときどきすごくコドモ。

こちらがどういう態度を取ると彼が怒るのか
その後どういう態度を取ると、許してくれるのか。
ときどきメールでちょろっと諍うことがあったりして
私が泣いたり笑ったりして学び取ってきたこと。
彼のそのスイッチに触れると、メールはわかりやすく攻撃的になる。
彼はちょこっとコドモ。

でも、こちらが意地を張らずに然るべき態度を取ると
彼のメールは一瞬にして穏やかなものに戻る。
彼は、ちょっとした諍いを後に引き摺ったりすることはない。
解決したら、きれいさっぱり忘れてくれる。
わだかまりを残さず、前と同じように接してくれる。
ほとんどのことを忘れられずに胸の奥に格納してしまう、
そんな私とは違う。
彼は大体において、オトナ。

私と話していると、彼はだんだん顎が上がってくる。
私と彼の立場はどうしても、絶対的に彼が上だからね。
彼は私のことを無意識下で下に見ている。たぶん。
ちょっと悲しい。でも、いいんだ。

だって、彼と出会った頃は、１対１で話すことなんてできなかった。
近寄ることさえできなかったし、すっごくハードル高かった。
私は「無敵の香り」を感じて、最初から彼のことをずっと好きだったけど
彼からしたら私は、たまたまそこにいた人の中のひとり。

だから今、彼が私の話を聞いてくれて
彼が自分の話を私にいっぱいしてくれて
それが私にとってどんなに幸せな時間だか、わかる？
たとえば顎が上がってても
私は彼を見ているだけで、嬉しくてしょうがない。
彼のことを眺めつつ、いつも幸せをかみしめる。

最初は高嶺の花だった憧れのアイドル。
長い時間を使ったけど、今、メールもできるし話もできる。
（電話もできるけど、電話は嫌いなのであんまりしない）
夢のような日々を過ごしているんだ、私は。

彼はちっとも私のことを好きじゃないけど
それでも私は幸せなんだ。
彼が日々を楽しそうにいきいきと過ごしていて
それで私は幸せなんだ。
だって、彼の幸せが私の幸せだから。

ときどき、ちっとばかり空しいこともあるけど…。

トモダチといると彼はめっちゃ楽しそうで
私といるときはそこまで楽しそうじゃないけど
それはちょっと切ないけど。
彼のトモダチにちょっと妬いたりするんだけど
でも、彼が楽しそうならそれはそれでいいやって思う。

めっちゃ楽しそうにはしてくれないけど
でも一応、私のこともトモダチだとは思ってくれてるみたい？
それだけでも進歩かな。

バカになって、好き。
この年でこんなにハマる相手が出てくるなんて
全然思ってもみなかったなぁ。
１００％片思いだけど。

どこまで行っても振り向いてくれないのかも知れないけれど
それでもたぶんずっと好きだなぁって思う。
嫌いになるポイントが、１コも見つからないんだもん。

ずっとそばにいられたらいいのに。
私の残りの人生を
彼の恒常的な幸せのサポートのために燃やしていけたなら。
でも、それはなかなか叶いそうにない希望。

それでも大好き。
私の好きな人は、こんな人。ステキな人でしょ。
彼は「無敵の香り」、
その存在だけで私を幸せにしてくれる、地上最強の天使。

まるで難しいパズルのように、なかなか完成しないのね。
でも、今はこのままで。

 

 

彼と出会ってから、もうすぐ４回目の夏が来る。

 

コメント 1

hiさん、nice! ありがとうございました♪
by ねいびー (2011-05-19 11:40)